介護のある暮らし

古い牛乳

夫が木綿風の白っぽい服をきて、冷蔵庫の牛乳を取り出し、パックのまま飲んでいた。私はその牛乳が開封して日がたっていることに気づき、あわてて「古いからそれは飲んじゃだめだわ」と言いながら取り上げた。 ここで目が覚めた。『夫はのどがかわいているの…

紙芝居を観に行った日

紙芝居作家で演者の井出裕子さんが隣りの市の図書館で、紙芝居を演じられるというので夫と出かけた。昨年の夏のことである。 井出さんと伊藤さんの紙芝居と話術は何度観ても聴いても面白い。 司会の方の手遊びに応じて両手をあげている夫。後姿から愉しい気…

私たちのそれなりに愉しかった普通の日々

蝶の飛び交う姿に心が和んだ 散歩が終わって森の道を抜けようとしている 二時間の散歩を終えると、空は夕刻の色になってくる

犬たちも一緒に散歩

森の道の先導はタロウが オリョウが振り返って「散歩は愉しいね」

庭の花

我が家の庭の女王様は「どくだみ」

こんな空もあった

パソコンが壊れて、撮影した写真をデジカメから出さないままでいた。やっとパソコンに移した。 夫が生前、毎日のようにデジカメをもって散歩をしながら、道端の花々や小さな虫や空を撮影したものだった。 それらの風景を少しづつUPしてみようと思う。日付を…

死因

夫の死の日からまもなく二十日になろうとしている。ずうっと夫の死を考えていた。考えたくてそうしていたのではなく、自然に五臓六腑が”あの死”に向くのだった。 日毎に鋭利になっていく私の神経は、夫のあの惨めなかわいそうな死の姿の意味と結果をさぐろう…

その後

■おがえり 夫がいる時、外出する用事のある時、家で留守番してもらうのは立てないのに立とうとして転倒したり、ベッドから落ちるなどの心配があって、たいてい一緒に行った。それでも手紙をポストに入れるだけなどの用事の時は私一人で行くこともあった。 そ…

初七日を過ぎ

14日に家族だけの葬儀で夫を見送り、昨日は初七日でした。虚脱状態だった私にかわって、息子がなにもかも滞りなくすすめてくれました。私がやらなくてはいけなかったら、おそらく倒れていたでしょう。夫の死で、私は本当にぎりぎりの極限状態にきていたのだ…

悔恨という葛藤 寂しさ

さまざまな悔恨が繰り返し寄せてくる。そのたびに痛みのような寒気に打ち震える。 「またそれなりに元気にお正月を迎えられるので嬉しいね」「うん」というような会話を交わして夫は30日の夜ベッドに横になった。その数時間後に一回目の吐血があったのだった…

永眠いたしました

2010年1月10日、午後12時13分、夫は永眠致しました。医師から、また家に帰れますよ、と言われておりましたので、突然の死への驚愕が強く、また悲しみ、寂しさ、落胆の押し寄せが激しく、ここを開いたもののなにをどのようにご書けばいいのかわからないのです…

夫の容態とミルの変事

夫の容態はあまりよくない。吐血して救急入院してから10日を過ぎたが、まだ熱が続いているのだ。7度8分前後の熱だが、最近の夫の平熱は5度8分前後だったので高熱といっていい高さだ。一昨年から誤嚥性肺炎を繰り返して、抗生剤を多く使っているのでその影響…

肺炎

夫はやはり肺炎をおこしてしまった。吐血の際血液が肺にはいった結果のようだ。そして今回の肺炎は、左胸に水もたまっているという。(この説明は正しくない。先生は丁寧に詳しく説明してくださったのだが、私がのみこめずこんな書き方をしている) といって…

夫のその後

微熱が続き、白血球の数がかなり多く、どこかに潰瘍のようなものがあるようだ。胃ろうの注入口の周りが赤くなってガーゼに血液状のものがつくので、検診の時にそのことは何度かお話していたのだが、そういう単純な傷なのではないのだろう。明日(今日4日)、…

大晦日に夫に変事。私たちの人生を象徴しているような

30日の夜、就床する準備をしながら、夫に、「それなりに元気で一緒に新年を迎えられるって嬉しいわね」と言ったのでした。夫も、「そうだね」と機嫌よくベッドに横になったのでした。 この数時間後、突然、夫がむせ、血液を吐いたのです。夫がしっかりしてい…

続・足湯情報

紫すみれさんから、足湯についてこんな情報をいただきました。ありがとうございました。『洗面器にお湯を入れて、それをすっぽりごみ袋で包む。お湯を入れた洗面器に足をつけて、ごみ袋で膝あたりまで包み込むと、サウナ効果抜群の足湯の完成。でした。これ…

夫の足湯はモータイヘン

ハッポースチロールの箱とそれにおさまる四角のバケツを買いにホームセンターに行く。夫の乗っている車椅子を押して店内をゆっくり回ってみたがが、ちょうどいいバケツはなかった。ハッポースチロールの箱だけ買って帰り、早速足湯。 この前タライでやった時…

冬の危険を認識し、足湯などを試みる

認知症と診断された人みんながそうであるかどうかはわからないが、夫の場合、自分の体調に変化があったとしてもそれを私や他の人に伝えることをしない。せめて頭が痛いとか、胸が息苦しいとか、自分の身に感じることを言ってくれると、介護者の私としてはそ…

ヤバイことになってしまって・・・

17日の午後、夫の入浴の介助中に、夫がちょっと危険状態の体勢になり、それを支えようとして腰を痛めてしまった。夫は何事もなかったのだが、介護者の私が腰の右の部分から右脚まで痛みが走って動かせなくなった。やがて痛みは薄くなっていったのだが、その…

椅子からずり落ちる結果・・・

一昨日の検診で、状態がとてもいいと言われてひとまず安心なのだが、でも暮らしのなかではてんやわんやばかりである。例えば、起床後はベッドで身体の清拭、着替え、口中の清拭、そして血圧測定、体温計測。それらが終わると背もたれの動く椅子に移動して、…

1000円カットの店で散髪

夫が阿見の大学病院に入院していた今年の初夏に、下妻のスーパーに1000円カットの店があったので行ったら、ペットの美容院だった、とブログに書いたが、実はあの店人間の頭髪のカットをする店だった。写真が犬・猫のならんだものだったので、「ペットのカッ…

ゴミ

今日は、犬たちの散歩、夫の散歩、夫の入浴、隣りの市のごみ焼却場までのゴミだしなどが重なって大忙しだった。それもみんな力仕事でヘトヘト。 ゴミ焼却場では、「軽自動車で運ばれたゴミがこんなに重いってあまりないんだよ。何運んだの?」と訊かれた。 …

思いつくまま

■散歩もしてスーパーにも行く 今日は、午前中は犬たちの散歩のあと夫の散歩。そして午後は久々にスーパーに行く。特に買い物はなかったのだけど、目にとまった押し麦を二袋買う。私は麦ご飯が好きなのだ。普段はパルの個人宅配を利用しているのだが、押し麦…

雨なので犬たちの散歩お休みでホッ & 夫の様子

何年か前までは、雨が降ろうと雪が降ろうと槍が降ろうと(槍が降ったのは聞いたことも見たこともありませんが)、犬たちの散歩を一生懸命していた。でもある時ぬかるみに滑ってころんで怪我をして以後、雨の日雪の日槍の日は散歩は休みの日と決めたのだった…

胃ろうにして現在どう思っているか=「社会的な死」を認めたくない

「のんびる」リポーターブログに、松尾陽子さんが、「看取り(2)―「寝たきり」と「経管栄養」が条件の老人専用アパート」という記事を書かれています。http://secondleague.net/user/012/012/2589.html 短い記事ですが、現在の高齢者の医療・介護を含んだ…

眠らない要介護者

夫には何種類課の薬が処方されている。まず血栓予防の薬。夫は二度の脳梗塞、一度の脳内出血を起こしているのでこの薬は欠かせない。他に痰のきれる薬や胃腸薬。そして就寝前に飲む薬が精神を安定させる効用のあるものと睡眠導入剤だ。 でも夫は寝る前に精神…

今夜はおやすみ

昨夜(13日の夜)は夫はやっと眠りに入ってくれた、と私も心置きなく眠りかけたら、なにやら金属系の耳障りな音がして目が覚めた。夫がベッドの柵をエイ! エイ! とひっこぬいているのだった。「どうしたの?」と訊いたら、「グダグダグダグダグダグダグダ…

覚悟をすればたいていのことは・・・と言うものの

12日に病院に夫の検診に行った折、お母様が入院されている知り合いの方にお会いした。夫が今年の1月に肺炎で入院した時、その人は既に病院に通っていらっしゃったから、お母様の入院はずいぶん長い。 その人に夫の状態をいろいろ訊かれた。阿見の大学病院に…

「11月検診」と「説諭」

■検診 12日は検診日。熱の変動、就寝時間になると痰があがってきて呼吸が苦しそうになることの質問をしたが、特に心配な要素はみられないとのこと。「見るからに状態はよさそうですよ」。 ■説諭 説諭というとエラソーだが、時々、諭すようにこんこんと話すこ…

神経症

乱暴な言い方だが夫はもともと独特な神経の人で、そのことで私も息子たちも苦しんできたところがある。 認知症と診断されるようになってから、その神経症はさまざまな形であらわれている。最近ではつま先で歩く、のも何らかの神経症のなせることだろうと思う…