「11月検診」と「説諭」

■検診
12日は検診日。熱の変動、就寝時間になると痰があがってきて呼吸が苦しそうになることの質問をしたが、特に心配な要素はみられないとのこと。「見るからに状態はよさそうですよ」。


■説諭
説諭というとエラソーだが、時々、諭すようにこんこんと話すことがあるのでアル。

★最近では足のかかとをしっかり床につかないでつま先で歩こうとするので崩れ落ちることがあり、その際のセツユを含む会話。
私「これからバレーリーナーかダンサーになるつもり?」
夫「バレーリーナやダンサーにならないよぉ」
私「でしょ。じゃ、なにもつま先で歩かなくていいの。フツーにかかとをついて歩きましょう」


★入浴の際、湯船から出る時、半そでのTシャツ、ショートパンツの私が、夫の身体をガバッとしっかり支えて、ひとつひとつどうするかを指示していくのだが、夫は時にいちいち指示をされるのが気にくわず、健康な若い頃のまんまの出方をしようとする。がそんなことは出来る筈もなく、身体を支える私は心臓がパカパカするほど大変。今日(12日)もそうであった。そこで、出て衣服を着て落ち着いた夫にセツユ。

私「私の顔をみて。どんなになってる」
夫「汗びしょびしょだ、髪の毛ベッタリだ」
私「でしょ。心臓も止まりそうなのよ。よく聞いてね。私が、お風呂から出る時、ああして、こうして、と指示するのは、あなたが楽に出られるためによ。いばって言ってるように聞こえるかも知れないけれど、お風呂場は危険がいっぱいで必死になってるから強い言い方になってしまうの。少しでも負荷が軽くなるように身体を動かさなければ、私のほうも息が止まりそうなほどきついの。私が心臓麻痺を起こしてここで死んだら、あなたはこのままお風呂場にいることになるでしょ。近所の人が、『この頃佐々木さん姿見えないねぇ、なんだかヘンな匂いがするよ』と心配して家に入って様子を見にきてくれた時、死んで腐敗している私と、注入ができなくてミイラになりかけてるあなたを見つける、ということになるかもしれないのよ。いい? そうなっても」
夫「いやだ」
私「じゃ、私が言った通り、湯船のふちにつかまって膝で立つ。それから片足づつ立てていく。そうやって湯船の中にしっかり立って、それから、ゆっくり片足づつ、外に出る」
夫「わかった」
私「そ、わかりゃいいのよ。まったくあんまり重くてこちらは死ぬかと思ったよ・・・ブツブツ」。

うちの場合、認知症のすすんでいる夫に何かいう時、まずわかるように伝えることが大切です。危険がともなう絶対わかってくれなきゃ困る、という時は、ちょっと言い過ぎでも多少は危機感を感じさせるメリハリつけることが必要なんです。10年に及ぶ介護暮らしで得てきた知恵です。(我ながらちょっと偏ってるセツユだなぁと思うことは多々ありまするが)