相棒 髪を切られた女

マイドながらネタバレ。



日頃右京さん(水谷豊)をうっとうしがっている捜査一課の面々の中の一番若い刑事芹沢(山中崇史)は、友人の恋人が自宅の湯船で水死し葬儀に行く。棺の中の彼女の顔を見て「?」な表情をする芹沢。


芹沢はその足で(多分)右京さんの室に行く。普段天敵扱いをしている人のところに行くのだから、芹沢刑事はこそこそと隠れるようにして行く。それを見て、興味津々の外野たち。
右京さんひとり、いつもと変わらずひょうひょうと、「あれ? 珍しいですね、どうしました?」


こうやって事件がスタートし、ラストは、映画作りに全てをかけるところで繋がっている映画人たちの、古臭いほどの純粋な情熱と仲間同士の義と信の深さが犯した罪があばかれる。
彼らの魂に深く共鳴しながらも、罪に対してはクールな右京さんは相変わらずカッコよく、物語も楽しかった。撮影所で事故死した女性を自宅の風呂場に運ぶというのには、ふと、ちょっとついていきぬくい不自然さだなぁという思いがかすめたが、何年か前におこった髪きり殺人魔のしわざにみせかけるために必要だった、ということですね? 


※芹沢刑事が、棺野中をのぞいて怪訝そうな表情になるのは、死体の髪が切られていたから。捜査一課は髪きり殺人はもう犯人が捕まって終わった事件だから、それを見流し、芹沢ひとりがおかしいと思って右京さんに捜査を求めて来たのだった。