臨場【赤い名刺】【真夜中の調書】【眼前の密室】

感想がたまってしまった。メモだけでもしておこう。
■赤い名刺
渡辺大が別れた彼女が首吊り自殺をした。だが内野聖陽は、これは自殺ではなく他殺だという。実際、渡辺大の先輩になる身勝手な男が、自殺にみせかけて殺したのだとわかる。
殺された女性を演じた女優の好演が印象強く(キャバクラに勤め、派手で人からははすっぱに見られそうな女性の純情がよく出ていて哀しかった)、また渡辺大の1話では神経質過ぎる印象だったが、この回はこの役らしい人間味を感じさせて物語を深くしていたと思う。


■真夜中の調書
血液型の悲劇。これまでは、何型と何型の両親からは生まれないとされていた血液型が、最近の医学の研究で、生まれないとされていた血液型の子が生まれることもあるとわかるというが、このドラマは、最新の知識がなかったことで、それまで自分のこどもとして可愛がり、幸せに暮らしていた家族が崩壊し殺人までおこってしまう。


■眼前の密室
これは今夜(5月6日)の放送であった。
新聞社の派遣記者の女性(役名も女優の名前もわからなくてスミマセン)は、特ダネをとって正社員になりたいと頑張っている。その彼女の頑張りを利用して日頃彼女を励ましていた上司が殺人を犯す。
動機は新聞記者としての仕事上の恨みと、こどもがいじめに合っての憤りによる。
検視官の倉石(内野聖陽)がそれを明かしていく。


臨場も4話となり、大分それらしくなってきた。・・・などというと生意気だが、私は橋本一監督と内野聖陽のコンビのドラマでは、「ゴンゾウ〜伝説の刑事」が強烈だったため、このドラマがはじまったばかりの時は、期待はずれだと思った。
ゴンゾウも倉石も天才で、内野聖陽は天才を演じるにはぴったりだが、ゴンゾウの人物像は、純粋さというのか透明感と現実性がかみあって完璧に仕上がっていたと思う。他のキャストも素晴らしくはまっていて魅了された。


だが検視官の倉石はまだ未定な感じがして、観ていて感情移入ができるところまでいかないのだ。私の嗜好の問題かもしれないが、トマトの汁をしたたらせて職場に現れ、突然大声を出すという役作りがどうもしっくりこないのだ。殺された人間の全部を拾ってやれ、という感興を呼ぶセリフもいまいち生きていない。
キャストも、一人一人は魅力的で実力のある俳優ばかりだが、どうもかみあっていないように見えるのだ。


でも、この回で、17年前に奥さんが殺されたということがはっきりわかったのだが、この謎の解明をされるにしたがって、倉石の人間像が見え、面白くなるに違いない、と期待している。