最近観たドラマ「天地人」「悪魔の手毬唄」

天地人 五歳の家臣【NHK大河ドラマ
主要キャスト
妻夫木聡直江兼続上杉謙信の甥で養子の上杉景勝の家臣である。知勇兼備の名将と後世まで名高い)
北村一輝上杉景勝上杉謙信の姉のこどもで、謙信の養子となる。
阿部寛上杉謙信
高島礼子:謙信の姉・仙桃院
豊臣秀吉笹野高史
石田三成小栗旬
吉川晃司:織田信長
高嶋政伸:兼続・幼名与六の父
田中美佐子:兼続・幼名与六の母


私が観始めた時、秀吉が兼続に、自分の家臣になれというようなことを言い、それを兼続が、「仕えるのは景勝様だけ」と断り、秀吉が激怒しているところだった。
私はここでちょっと失望のような思いをもった。笹野高史の秀吉像が型どおりの演技で浅く感じたからだ。信長にサルと言われていた若い頃は型どおりでもいいように思うのだが、権力者となった秀吉がそのままではつまらない。


吉川晃司の信長はかなり期待が持てる感じがした。錦之助以来の陰を湛えた存在感がありそうな。


阿部寛の謙信、いきなり迫力ありますね〜。この人の目の明眸さを際立たせる雰囲気があってもいいのではないかと戸惑ったくらいであった。


全体の演出は、南総里見八犬伝風の壮大なファンタジック時代劇、という感じに見えたのだが、それを背負う妻夫木聡北村一輝は伸び伸び演じていくのではないか、という予感がして期待充分。一回目は幼少の二人が中心だったが、子役が素晴らしく、それぞれの背負ったもの、それゆえの厚みまで演じて楽しかった。与六が親と別れていく場面はもらい泣き。「おれは母に捨てられるのか」というセリフに潜む重みをあんなに出せるこどもってすごい。


悪魔の手毬唄(原作:横溝正史)<ネタバレしています>
この原作は、市川監督、岸恵子主演の映画をはじめ、ほかにも観た気がするが、稲垣吾郎金田一耕助を演ずる今回の作品が一番面白かった。かたせ梨乃の犯人像も含め、精神的な美化をしなかったところがすごいと思った。映像も工夫があって才能を感じた。


犯人の娘で薄幸の里子を柴本幸が演じていたが、美しくて悲しさがよくでていてドラマを高めていた。