篤姫 三十三回 桜田門外の変 & 13日のゴンゾウ〜伝説の刑事

篤姫 三十二回 桜田門外の変
再放送でたった今観たのだが、つまらない井伊大老の死だった。安政の大獄で多くの人材を虐殺した人間の死とそこに至る経緯を、こんな薄っぺらな感傷で色づけしていいの? 宮崎あおいは、魅力的な女優だし、若い頃の利発、行動力、ひらめき、屈託のない明るさなどはよくあらわしていたが、井伊大老中村梅雀との茶室でのひとつの宇宙を潜めた奥深さをあらわすにはあまりに人間としての深みが稚拙。あのシーンは退屈極まりなかった。演出はわかっていてああしたのだろうか。


13日のゴンゾウ〜伝説の刑事
ゴンゾウの壊れた過去の出来事って、女性(恋愛)がらみだったわけ?
池脇千鶴は力のある女優でそれにはモンクはないのだが、これまで内野聖陽が演じてきたゴンゾウが、あの女性との悲劇の核点から在るというのは悪い意味で予想外だった。
内野聖陽にはああした陰い女の匂いはしない。そうしたものを寄せ付ける”弱い部分”を感じないのだ。俳優としていいかどうかはわからないけど。
むしろ佐久間静一の筒井道隆にそれがある。佐久間こそ危険だよね。