夫の入院 & 犬・エレジー

14日に夫がまた入院した。その前の数日間、水分すら飲み込みにくくなり、夜間には呼吸困難状態が続いていた。熱は微熱が出たり下がったりであった。
これまでの病院では、診ていただいていた二人の内科の先生がお二人ともやめられるということで、週に一度来られる呼吸気専門の先生に診てもらうようにということだったが、待っていられないと、今年一月に救急車で搬送され肺炎ということでそのまま入院したことのある、板東市の病院に行く。
やはり、即入院であった。


処置がはじまるとたちまち顔色も呼吸もとてもよくなり、本当に安堵した。
ここのところの心労と疲労はもう恥じも外聞もなく辛かったので、今回の入院は、本当に、これでよかった、と思えた。夫にも、「病院のおかげで命拾いしたのよ、家に帰りたい、帰りたい、とこれまでのように手がかかる所業をして、先生や看護師さんを困らせたらだめよ。今度はじっくり直すわよ」と怖い顔で宣言した。(そうしなきゃ、こっちが死んじゃうよ。ほんとに参ってしまっているんだド)


実際私は、二日間病院に行かなかった。私は心配性のあまり過保護気味だ。それではろくなことはない。・・・と思うものもあったが、この機に親の様子を見に行かなくては、ということであった。暑い中、往復六時間の道を運転して行く。
そして昨夜は、夫の病院から帰って、東京の長男宅まで車を走らせる。長男に気がかりなことがあり、ずうっと気になっていた。行ったら懸念はあたっていて、帰りの重たかったこと。家に着いたのは1時過ぎ。
今朝目が覚めたのが奇跡のようだ、よ。・・・ま、気をとりなおさねば。


さて、そんな苦難にあえいでいるさなかというに、犬のプチがやってくれる。
雷に恐怖して日よけのよしずに絡まり、首輪をぬいてしまった。それだけならいいのだが、昨日の早朝、6時前に、プチの様子を見にでたら、よしずに絡まって首輪がぬけているのがわかったのだが、くさりをつけようとしたら私の手をすりぬけて道路に飛び出てしまった。


ふと見たら、ご近所の方が、室内犬の散歩に道路を歩いておられる。
ヤバイ! プチはほかの犬に敵意を持つ場合がある。もしいきなり襲ったら大変なことになる。それで私は、大急ぎでプチを追いかけながら、その方に、「わんちゃんを抱いて、抱いて!」と叫んだ。彼女は???状態だったが、プチが寄っていってることと私の必死な様子に、急いで犬を抱きかかえられた。
案の定、プチがその方の足元から、犬を見上げて飛び掛ろうとする。様子から敵意はみせていないのだが、このプチは予想外犬だ。油断はできない。私はとにかく捕まえねば、と必死でそこに向かって駆けた。
・・・と、ドッダーッとアスファルトの道に両手を前に伸ばした形で倒れた(ころんだ)のだ。それでもひしとプチの頭を掴み、さっと首輪に顔を押入れはめた。


恥ずかしいのは、パジャマだったことだ。左のひざは血まみれ。右のてのひらには小石がいっこつまっていた。
こんな受難は余人は決して受けまい。とにかく、それやこれや、8月16日現在、心身ともサイアクである。