トホホな日曜日

我が家は夫と私の二人暮らしで、休日も平日も関係のない生活だが、ご近所の皆さんの休息を少しでも妨げないように、土曜日、日曜日、祭日の朝はいつもよりうんと遅くするように心がけている。
犬や猫のごはん配りや道路を掃くなどは勿論、新聞を取りに出ることもしない。犬たちを騒がしくさせないためである。ごはん配り、道路を掃く、新聞を取るなどでギャンギャン騒ぐことはないのだが、私の姿を見ると喜んで甘えた声をかけてくる犬がいるのである。それも抑制しているのだ。


ところが、今日の日曜日は大変だった。
なにやらパンパンパンパンと耳慣れない大きな連続音が聞こえてはっと目が覚めた。『銃?』という感じであった。と同時に犬の何匹かが怯えまくってその場から離れようと必死の行動に出ているらしい鳴き声と音が! 隣のお宅の室内犬もキャンキャン鳴いているのが聞こえる。
すぐに飛び起きて洋服を着替えながら時計を見ると5時前である。
窓から音の方を覗くと、隣接の墓地で竹を燃やしておられるのだとわかった。『なあんだ、銃撃戦じゃなくてよかった!』と安堵したのだが、犬たちの方はひたすら音に怯えて騒いでいる。庭に出てなだめるのだが、もう目を見開き聞かばこそ。プチに至っては、柵を乗り越えようとしたのだろう、木の板の柵がボロボロになり、プチの身体には鎖がからみ、前片足は鎖がぐるぐる巻き状態になっていて血が出ているほどになっている。身体中汗びっしょりだ。よほど怖かったのだろう。
急いで鎖をとろうとしたがなかなかとれず、首輪の部分をはずしただがはずれたと感じた瞬間プチは満身の力で飛び出し、私の手から離れてしまった。自由になったプチを見て、それまで静かだった犬まで、「ズルーイ! うちらもはずしてーっ!」と大ブーイング吼え。


もうこちらは生きたここちがなかったよ。プチはすぐに戻って、墓地の銃的音もしなくなりやがて平穏を取り戻したのだが、一度目が覚めてしまった人たちはガックリだろう・・・。


夫の目も覚まさせてしまった。昨日、隣の市の花火を見るために、車椅子での散歩を夕方以降にし、夜の空気を浴びながら歩いたのだ。その疲れと蒸し暑さのせいだろう、夫はなかなか寝付かず、やっと3時頃に眠り始めてくれたのである。最近はとみに体調がよくないので、睡眠不足はとても心配で、今日はお昼ごろまで眠るようであればそおっとしておこうと思っていたのだ。
結局、2時間も眠らないうちにこの騒ぎである。私はもっと眠っていない。


というわけで、トホホな日曜日になってしまった。