訃報

何年もお互いに音信不通になっていた友人から、封書が届いた。いかにも展覧会などの案内のような風情の封書であった。書道や絵画の個展のご案内ではないかと思い、「久しぶりだなぁ、ご活躍されているんだ」とつぶやきながらいそいそと開封したのだった。


ご主人が今年の一月に亡くなられたお知らせだった。夫より五歳もお若い旅立ちであった。
彼女の手描きの清らかな美しい風景画とご主人のお元気だった頃の明るい葉書を刷り込んだ用紙に、切々と烈しくだがこの上なくしずかな言葉が語られていた。


茫然としている。
ずうっと何年も何年も前、児童文学や詩を発表しあってわぁわぁと語り合った日々が蘇る。

私の夫も、一月のあなたのご主人様が旅立たれたほんの数日早い日に逝ったのですよ、と今夜手紙を書こう。