「臨場」再放送  大仏開眼(前編)

時々ニュースをにぎわすゴミ屋敷は、家の外にゴミを山のように置いてある家のことをいうが、我が家は家の中がゴミ屋敷(屋敷という家ではなくボロ家だが)。ゴミといっても資料や本の類だが。もう読まない本などを一切片付けて何もない家にしたいと、その気になった時にせっせと片付けている。
今日(3日)もそんな日で、どこにも出ないでガタガタやっていた。その合間に、昼は「臨場」の再放送、夜はNHKの「大仏開眼」を観た。

■臨場の再放送
本放送の時は、あまり気のはいらなかった臨場が、再放送では結構はまっている。
思うに、本放送の時は、ゴンゾウの印象が強くて、ゴンゾウと真逆のキャラクターの主人公をよく思っていなかったようだ。何しろエラソーですぐに怒鳴るし、『コイツ何様のつもりジャイ』的な冷ややかさがあったのだ。

再放送ではそういう先入観がなくなって、素直に観ているせいか、内野聖陽扮する主人公の天才的検視官倉石の人物像がわかってきたのだ。わかってくるとなかなか魅力的だし面白くなってきた。倉石の言動の全てが胸の腑に落ちてくるのだ。


大仏開眼(前編)
藤原一族が権勢をふるっていた時代の、遣唐使の一人吉備真備を主人公にしたドラマ。主人公の吉備真備吉岡秀隆が演じ、僧の玄纊を市川亀治郎が演じている。

吉岡秀隆は茫洋とした風貌で、17年ぶりに帰ってきた自分の国が、権力争いに明け暮れていることを悩んでいるが、いざという時の気迫に真実味があってひきこまれた。

市川亀治郎の聖と俗をそなえながら野望に生きる僧は、不可思議な存在感をたたえて後編が楽しみである。