警官の血

ネタバレしています。





番組の予告がされていた時から、このドラマは観たいと思っていた。
戦後の時代から現代に至るまでの、警官の三代に降りかかった重い宿命を通して、社会と警察の暗部を描いているようだ。今夜後半が放送され、それを観ないと全容はわからないので、感想はまたあらためて書きたい。


※原作のことも知らなかったし、警官三代が江口洋介吉岡秀隆伊藤英明というので、絵に描いたような正義の警官の物語かと思っていたら、そうではなかった。自分の弱さに苦しみながら権力に翻弄される(吉岡)残酷さに胸が痛くなる。
ただ、テーマと物語の核になる公安の男(椎名桔平)の背景(戦地での)が希薄なのが物足りない。前半で描いていた戦地の場面、あんなの背景になんかならないよ。・・・背景が描けないと、男自身の存在感も薄くなり、だから、陸橋上での江口洋介を殺害する悲しい場面は、ただの足りない異常男としか伝わってこない。せっかくの熱演が残念だ。・・・でも今夜の後半でその埋め合わせがあるのかもしれない。