買い物、遠くに行ったんだね

5時ごろ起床したのだが、夫も目を覚まして、手遊びをしていた。
「まだ早いから寝てていいのよ」と声をかけると、「うん」と答え、それから私の方を見て、「買い物、遠くに行ったんだね」と言った。


昼間、トイレットペーパーなどを買いにホームセンターに行ったのだが、その時、外は寒いし、風もあったので、夫に、「すぐに帰るから、テレビを観ながら待ってて」と言い一人で出かけた。最近少しの間なら待つことができるようになっている。
そして買い物を済ませて帰宅し、今朝に至っていたというわけだ。この経緯の中で何の変わったこともなかったので、私は一人で買い物に出たことをすぐに忘れた。


先ほどの夫の言葉、「買い物、遠くに行ったんだね」を聞いて、はっとするものがあった。考えてみると、ホームセンターに行ったらいくつか買っておくべきものを思い出し、結構時間がかかったのだ。夫は、家で待っている間、心細く感じていたのだろうか、と。
夫は睡眠中、眠りがとぎれやすく何度も目を覚ますのだが、そのたびに、買い物に出ている私が帰ってくるのを待っていた感覚だったのだろうか。もしそうなら、心寂しい思いをさせたなぁと胸がしんみりしてくる。


今は、安心したように眠りに入っている。