ある健康食品について

このブログで、認知症に効くというある健康食品に関心を持つエントリーを出していたが、その記事とそれに関係するリンクを全部消した。
というのは、メールに、「あの健康食品は本当に効くのですか」「試されているようですが、その後どうですか」という問い合わせが何通か入ったからだ。そのメールを拒絶しているのではなく、『何かに効く、というような期待を起こす書き方をしてはいけないんだな。その責任能力が、私にはない』と思ったからだ。


実は、あの健康食品が効くかどうか、それを実感するほど我が家は飲まなかったのだ。夫は購入して飲ませはじめてすぐに誤嚥性肺炎で入退院を繰り返す事態になって現在に至っているし、私は自分の物忘れがひどいので飲み始めたのだが、いつもそうなのだが、私は本来薬に依存しないので飲むのを忘れて放置してしまうのである。今回もそうなってしまい、結局、購入したのに、そのままになっているのだ。

こんな体たらくで、気にしていなかったのだが、私のブログを、この健康食品のことがその後どのように出るかと、気をつけておられる方がいるとわかって、自分が無責任をしたと感じ、消したのである。
メールを下さった方には、経緯と、他の意図はないことを含めた説明を述べてお詫びをした。


そうこうしていた最近、この健康食品に関する書き込みが多い、認知症の家族のいる方々が利用されている掲示板にちょっと波が立ったようだ。この掲示板は、健康食品を抜きにしても誰にも参考になる書き込みが多いので、アンテナに入れて、時々拝見しているのだが、先日、この健康食品や、それを薦めていらっしゃる医師を疑問視する書き込みがあったのだ。
でも、常連の方や、認知症の家族のいる人の誠実なコメントが続き、医師の書き込みもあり、事態はネガティブな様相をあらわすことなく、むしろ前向きに乗り越えたようだ。(時間と労力がないので、さあっと読んだ印象でだが)


ところが、さきほど見てみたら、『先生のコメントが消えていたり、書き込みがされなくなっている。この前の書き込みのせいですか』というようなコメントがあって、不思議な気がした。
誰の書き込みも消す必要があるとは思えなかったし、何の問題でも、肯定者ばかりではない。否定者の意見が突然飛び込んでくることはおうおうにしてあるものだし、それは普通のことだ。
個人ブログなら、気に入らないものは管理者たる個人が消していいだろうと思うが、公に向けた掲示板が、否定者や疑問の声に度を越えて敏感なのはどうかと思う。


先駆者というものは、たいてい順風満帆でいけるものではないでしょう。反論や疑問もありますよ。根本に問題があるとは思えない発言を、削除して一定の方向に修正していく姿勢は、かえって不安と不信を招く気がしますよ。