ゴンゾウ〜伝説の刑事 5話「幻の拳銃」

やっぱりこのドラマは面白い。
幻の拳銃・・・既に廃れていたはずの拳銃いかずちに職人の魂を奪われて生き返らせてしまった男(左とん平)が、ドラマの核点をぐうっと引っ張って淀んだ水面に渦を立てたように、ゴンゾウ内野聖陽)も物語りも一気に輝きだした、という感のある回であった。(とん平って名優!)
渦が巻きだした水面には、水底に沈んでいたものがいやでも浮き上がってくる。それと同じようにゴンゾウの過去がじょじょに浮かび上がってきたこともスリリングだった。佐久間静一(筒井道隆)の悲惨な家庭と、彼の心の奥に潜んでいるものこそ救いようのないものに思わせる色合いも興味をそそられる。
鶴(本仮屋ユイカ)ともなみ(前田亜紀)を撃った男の正体も匂わせ、来週が待ち遠しいくらい面白くなった。


それにしても内野聖陽は正と狂、陰と陽、動と静などのボーダーを、思わせぶりにおちず、ユーモアさえ湛えて演じるのが凄い。