事故

こういうのを事故と言っていいのかどうかわからないが、もう暗くなった道を車で走っていたら、対向車がいきなり寄ってきて、驚いてブレーキをかけながら左に避けたのだが、車道と歩行者用道路の間の縁石にぶつかり、タイヤがホィールごと傷ついた。
虚勢手術をした猫のチャピを迎えに行った帰りで、チャピは仰天して泣き喚くし、どうやってこの車を持って家に帰ろうかと途方にくれてしまった。幸い道筋にガソリンスタンドがあったので、補助用のタイヤと取り替えてもらってほっとした。
「年の暮れにこんな目にあっちゃって、運が悪いなぁ・・・」とぼやいたら、タイヤを取り替えながら、スタンドのご主人が言ってくれた。
「おくさん、これですんだってことは運がよかった、ということですよ」
それを聞いてカラリと気が晴れた。


翌々日、いつもいつも親身に対応して下さる修理工場に行ったら、すぐにきちんと処置をして下さり、奥様がやはり、「それですんでよかったですね」と明るく言って下さったので、あらためてほおっとして嬉しかった。


今更ながら思うに、今年は重苦しいことの続いたしんどいしんどい年であった。そして人の親身な親切に本当に本当に救われた年でもあった。
トータルで考えると、ものすごくいい年だった気がする。