新・警視庁9係「高層の死角」

ある建設会社の社員が、従業員が仕事を終え帰ったあと、ひとりで点検作業をしているうちにロープが切れて墜落死する。検視の結果事故死ということに。ここから9係の6人(渡瀬恒彦・井ノ原快彦・津田寛治羽田美智子吹越満田口浩正)の活躍で、一転二転して亡くなった社員の哀しい過去と死の真相が明るみになる。

事件の物語を背骨にして、一見常識人で実は知とひらめきで真実を洞察する天才肌な渡瀬恒彦とまだまだひよっこにみえるが芯の強い男らしい井ノ原快彦、出世欲に目がくらみそうになることはあるが心まではくもらせることができない津田寛治と飛んでる女性風に見えながら微妙に懐の深いできる刑事の羽田美智子ダウンタウンな手に負えないワルガキでいながらシニカルな目で真実をつかむ吹越満と吹越のパワーに気押される位置にいると見せながら実はなかなかの上質ワンパク坊主の田口浩正の三組のコンビが、のびのびと捜査をしていく過程が愉しい。

※最初の頃は、「やたらガサツなウルサイ刑事たちだなぁ」と思っていたのだが、いつのまにかこんなになってしまった・・・。