龍馬伝「龍という女」

このドラマの重要な役割を担う新撰組原田泰造・役名は不明=※近藤勇らしい)と龍馬の妻となるお龍(真木よう子)の登場の回。
そして先週に続いてひたすら岡田以蔵佐藤健)と武市半平太大森南朋)がかわいそうでならない回だった。
何より、これも先週から続いてだが、権力(近藤正臣)の非人間性への憤怒を感じた回だった。

古今東西、政治や大きな組織に限定することでなく、権力の座にしがみつく人間のおぞましさを今更ながら思い浮かべた。ヒューマニズムという旗印を掲げて得た権力者の汚さを知っている。

権力そのもは決して悪いものではない。これなくして全人類に公正と幸せはもたらすことはできない。
このドラマが、龍馬や以蔵を通してくどいほど個人の内の声を叫ばせるのは、これらのことを伝えたいのだろう。そこに深く共感する。一人一人の痛みが辛くてならない。