龍馬伝「怪物、容堂」

山内容堂近藤正臣)の出現で、武市半平太大森南朋)を代表する土佐の国を憂う若者たちに迫る残酷な運命をひしひしと実感する回。
龍馬(福山雅治)は勝(武田鉄矢)に同行して容堂と会うのだが、龍馬にして「怖い」と言わせる容堂の怪怪な存在感を近藤正臣は出している。この役者こそ妖怪と呼びたくなる。

勝とともに大阪に行く龍馬と佐那(貫地谷しほり)の別れは、剣道の手合わせという形だった。双方とも鋭い竹刀さばきで清冽で爽やかな別れになった。それにしても二人とも素晴らしい打ち合いだったが、相当の腕前だと素人目にもわかった。ただ佐那は面をとった時、随分涼しい顔だったのが残念だった。あのくらい激しく打ち合えば、いかな剣の達人といえども汗が滝のように流れているはずだった。