容疑者の家族宅に押しかける

テレビの電源を入れたらサンデージャポンをやっていて、イギリス人の女性を殺し顔を整形して逃亡していると報道されている市橋容疑者のことを報じていた。観ていると、容疑者の家族の家に行ってインターホンを押していた。そこですぐにチャンネルをかえた。


凶悪な犯罪を犯した者が罰せられるのは当然だ。この世において法にのっとり人が人を罰するというのは天の意でもあるだろう。
だが、容疑者の罪をもって誰もが家族をも断罪する行為はどう考えたらいいのだろう。取材に行ったほうは「別に断罪するために行ったわけじゃない」と言うだろうが、時にメディアの言動は、容疑者が人を残酷に殺した、と同じ行為に思えることがある。


以前に、Aという建築士が違法マンションを作った罪で逮捕されたが、その頃、建築士の父親を尊敬していたという高校生の息子さんに父親の罪のことでインタビューをしていたことがあるのをテレビで見た。そのことが忘れられない。あの息子さんの母親は自殺もされ、その後にもあの子にインタビューに行っていたのだ、どこかのテレビ局は。
どうしておられるだろう、あの息子さんは。しっかりした大人に守られていますように、と思い出すたびに祈らずにいられない。