鳩山首相の所信表明=私の場合こう聴いた

私はいい所信表明だと思った。現在の日本社会の大なり小なりの指導者・トップ近辺にいる人の多くは、社会やそれぞれの問題点をよくしていくには数や合理性が最も重要という価値観を旗印にして、自分に”思いや実際の行動”をもって異をとなえる者を、情緒的だ、感情的だ、それらは価値がないとばかりに排他する傾向がある。場合によっては情緒的・感情的を悪のようなレッテルにして、意見の違う者が社会の信用を得ないようにしてしまうと見えることすらある。


私はそうした社会や世間を憂えていた。憂えていた、などというとエラソーであるが、情緒や感情が豊かにあってこそ、合理性や数で説得性をもつ社会的なリーダーに相応しい者といえるのではないか、と確信している上の言葉である。


こうした私の社会観・人間観からみて鳩山首相の所信表明は共感するところがいっぱいあった。そして、例えば、「少数派の意見にも耳を傾ける」という意味の言葉などには安堵感のような思いも感じた。


ただ、政治に対する真の信頼というのは、実際にそれが形になっていくところにあるので、まだ『確かな信頼』というところにはいかないが。でも期待したいという気持ちが強くなった。
具体的には私個人の期待を三つあげれば、医療・介護・動物問題である。これらが既成の指導者の思惑通りに運ぶのではなく、真に命を削るようにして当たっている人々の生き方や言葉に関心を持って見直し、施政にのぞみ形にして欲しいと切望する。