胃ろう

セカンドリーグ公式ブログ「のんびる」で、「誰でも通る、延命治療、終末期医療」というブログを担当さあれている松尾陽子さんが、「胃ろうのデータ」という記事を出しておられる。
http://secondleague.net/user/012/012/1910.html


私の夫は嚥下障害があるので、どの医師も、必ず、「胃ろう、という方法があります」と言われる。そのたびに、「今は考えていません。あくまで自分で食べられる方法を探っていくつもりです」と答えている。


数日前に電話で話した友人の言葉を聞いてから、その思いを強くした。
高校時代からの友人の夫氏は、私の夫と同年で、認知症と言われ始めたのも同じ時期だった。時々電話で連絡をとりあい、お互いの状態を話し合い、励ましあってきた。彼女は、90歳を越えられたお母様の介護もあり、夫氏は近くの施設に入所をされていた。
その夫氏が、一年前に他界されたのだが、亡くなる一年前から胃ろうの処置をとられていたという。
そして数日前、彼女はこう言った。
「胃ろうをしていたので、最期の一年間、あの人は口がきけなくなっていたの。それがかわいそうでね・・・」
気性のしっかりした友人が、電話の向こうで泣いているのを察知し、私もまた涙ぐんだまま何も言えなかった。

※現在の夫の主治医の先生のお話では、「胃ろうは直接胃に穴を開けるので、口が聞けなくなくことはない」ということです。経管栄養や気管の切開はすれば口が聞けないそうですから、友人の夫氏の場合、そうした何らかの措置がとられていたのかもしれません。