相棒 最終回SP「亡霊」

爆弾テロで死刑囚となっている左翼過激派「赤いカナリア」の元幹部、本多篤人(古谷一行)が死刑執行されたはずの日に、実は釈放される手はずになっていて、その企てに直接関与しているのが、現在上映中の劇場版相棒で亡くなった小野田(岸部一徳)の遺志(※)を引き継いだ衆院議員の片山雛子(木村佳乃)というショッキングなベースを元に魑魅魍魎の物語が展開する。

唖然とするばかりのおぞましくも恐ろしき権力の横行のもと、右京さん(水谷豊)と神戸くん(及川光博)は揺らぐことなく事件の意味と黒幕を顕かにしていく興味深い最終回だったのだが、風邪気味の私、途中でダウンしてはならないと薬箱にあった風邪薬を飲んだのが仇となって、強烈に襲ってきた睡魔に負けところどころ抜けてしまった。不覚であった。再放送を楽しみにして、あらためてその後感想を詳しく書きたいと思う。

1点だけ、朦朧と中途半端に観た印象だが、本多の描き方はぬるい、という不満を感じた。小野田へのはなむけと考えればあのぬるさでいいのかな、と思わなくもないが、物足りなさが残った。
あともう1点、水谷豊は驚嘆するほど深い円熟を感じさせ、また素晴らしくしぶい。


※小野田の遺志というのは、過激派が3000万人の人間を殺せる量の炭素菌を手に入れ、本多の釈放を求めていて、それに関わることらしい。この肝心の部分に眠ってしまって頭に入ってないのだが、釈放された本多が仲間の幹部と会っている時に、「目的は俺の釈放じゃないのか・・・」と言った記憶があるので、赤いカナリアは何かとてつもない計画をもっていたのかもしれない。(再放送はいつだろう・・・)