江「本能寺の変」光秀の手

光秀が信長に抑圧を受け、敵意、恐怖、憎しみにつきあげられる時、右手が別の命のもののように烈しく小刻みに震えだす。そして信長を襲撃すると決めたとたん、震えが止まる。

こんな悲しい光秀ははじめて観た。

光秀役の市村正親の存在感、信長を演じる豊川悦史の魅力は素晴らしいものがあるが、演出に深みがなく、物語が成り立っていないと感じてならず残念である。
今日の、信長が死んだ後、馬で逃げる時、ヒロインの後ろに信長の幻が見えるのだが、あれって、あんまりすぐ後ろにぬーと現われているものだから、ホラーかと思ってびっくりした。あの場面、信長の亡霊があらわれる必然性があるようだから、幻がああしているのはいいのだけど、もう一工夫できなかったかなぁ。