夜の森で

「さむ、さむ」と夜の森の茂みから懸命に訴える猫。「おいで、おいで」と懸命に手をのばしたが・・・。朝になってなんどか行ってみると、ついさきほど、小さな顔が見えた。大丈夫。きっと私を信じてくれるようになる。捨てる人よ、あなたも五歳の頃、真冬に森に捨てられ空腹と寒さと寂しさを耐えたの?