ノノの大災難 ボクの小災難 

先ごろ、車で千葉行きと東京行きが続いてなおかつ徹夜を二回した疲れが今頃出たのか、昨夜、9時頃にはどうにもならない疲労と睡魔。12時にはついに本格的に眠ってしまった。

ところが犬のキュイキュイと何かを訴える声で寝ぼけ眼で起きる。2時前である。いったいなんだ!と外に出て見たら、ノノが真っ黒になって玄関前にいる。中に入れてよく見たら、ロープは噛み切って、身体中悪臭漂うどろどろ状態。汚れてないのは鼻づらと口の周りだけ。まさかいまどき溜池はないと思うがとにかくどこかに落ち、必死で這いあがって帰ってきたに違いない。

急いでストーブをつけ、バスタオルで身体を拭く。大判のバスタオルが三枚真っ黒になる。まだ充分でなかったが水分はなんとかなくなったので、とにかくゆっくり休ませようと、水を飲ませ、温めた牛乳にパンを浸して食べさせ、玄関をあがったところにフカフカに乾いたバスマットを敷いてやると、やがて気持ちよさそうに眠りはじめる。

それにしてもどこに落ちたのだろう。鼻づらと口の周り以外はどろどろに濡れていたから、結構深い沼状のどこかに落ちたに違いない。耳のなかも泥がつまっていたから、顔までつかりそうなのを、必死で鼻面を出して這いあがってきたに違いない。本当によかった。

夕方食事を配ったときはいつものようにいた。ということはその後、ロープを齧りちぎって脱走したのだろう。・・・そういえば、9時ごろ私がこくりこくりとなっていた時、犬たちが騒いだっけ。しばしば自治会の役員さんが広報などを配布に見え、犬が騒ぐから、それに違いないとおもって気にしなかったのだった。
あの時かぁ・・・泥水につかっていたのはどのくらいの時間だろう。どんなに怖かっただろう・・・ほんとに助かってよかったよかった・・・と何度も何度も胸をなでおろしている。

猫のボクの小災難だが、ノノを落ち着かせた後、私はお風呂に入った。手にノノの身体についた悪臭がしみついたからだ。お湯をはってふたを開けたまま着替えを準備していたのだが、そのすきにボクが湯船に落ちてしまったのである。ちょうどお風呂場に戻ってきた私がすぐに掬いあげ、バスタオルでくるんで拭いたのだが、ボクは相当ショックだったようで、今は私の布団の上に蹲っている。

私にとっても災難だった。あんなに疲労感と睡魔にダメージ受けていたのにもう4時半だ。あと一時間もすると空が明るくなりかけるゾ。眠っておかなきゃ、また疲労困憊の一日になってしまう・・・。