バンクーバーオリンピック雑記

フィギュアスケート・ペア ロシア代表の川口悠子さんの無念を想像する
優勝の可能性が大きいと言われていた川口組が四位で終わった。川口さんは四回転をせず、しかも三回転で手をついてしまった。ほかにもミスがあったようだが、点数が低かったのは多分、この失敗が大きかったのだろう。
試合の後のインタビューに、「四回転をするつもりだったのが、試合直前に三回転にとコーチに言われ、気持ちの切り替えができなかった」と答えておられた。

これは無念だろうなぁと気の毒でならなかった。もし四回転が成功していたら、初の快挙となったようだ。彼女はその四回転に挑む決心をしていたのだ。直前にやめようと言われては、脚をすくわれたぐらいショックなことだったろう。
彼女の四回転への執念は、勝ちたいとか、有名になりたいとか、野心とかそんなものではないだろう。天から選ばれた才能をもち努力ができる一流の人間の純粋な探究心、あるいは祈りのようなものであったろう。それだけに、突然の変更指示に切り替えの対応ができなかったのだろう。
彼女の無念は、そうした切なる想いを切られたところにあっただろうし、切り替えの出来なかった自分にもあるだろう。
そしてなにより、国籍をかえてまで、自分のスケートへの探究心を理解し、支え、向上させてくれた人たちへ恩返しを願った夢が果たせなかったところにあるのだろう。本当に深い無念の思いであったろう。

次こそ・・・・・・。