ほっと安らぐ

■真春さんから夫が元気な頃の写真が届く
何年か前、以前に住んでいた埼玉県のK市で真春さんたちが主催された小さな音楽界に招かれ、夫と二人で出かけた。夫がまだ太っていて脚もしっかりしていた頃だ。

その折撮っていただいた二人で並んだ写真を送ってくださったのだ。
夫も私も楽しそうに笑っている。
「ああ、こんなにゆったりした笑顔の時代があったんだなぁ」としみじみといつまでも見ていた。
私自身もこういう笑い顔をどこかに置いてきてしまっている。
夫は病状が進むに従ってあまり笑い顔を見せなくなったのだが、私はプレッシャーをいつも感じるようになって笑わなくなった。

そのことも悔恨のひとつになっている。どんな時でも介護する者が笑っていれば、介護される者はどんなに気持ちが楽だったろう。・・・取り返しのつかないことの悔いを連綿と思ってしまう。


■死など考えたこともなかった時代の
夫の転勤で愛媛県松山市にいた時期があった。その頃は石手寮という夫の勤務先の社宅に住んでいた。私が二十代の終わりから三十代の半ばの頃までのことだ。夫は忙しく働いていて、息子二人は小学生だった。
演劇をやったりこども会をやったり活動的な時代だった。死など遠い別次元のことだった。そうした時代の社宅のともだちと電話で少しの時間話した。その時間、とても安らいだ。


■故郷の雪景色
幼児期から小学校を卒業するまで、父親の生家のある石城村山田(現在の西予市宇和町山田)というところで祖母と暮らしていた。宇和平野のなかにある小さな町だ。
今年になって、その町の雪景色のはがきを送ってくださった方がいる。面識はない方なのだが、私もその人も松山市にある創風社という出版社から本を出していて、その関係で創風社さんから紹介され知り合ったというわけだ。
その人、岡崎直司さんは多才な方でさまざまな文化活動をされている。
送られてきた雪景色の写真も岡崎さんが撮影されたもののようだが、息をのむほど美しい。パソコンがヨレヨレ状態なのでUPできないのが残念だ。


■平野佳美さんから新刊「猫又ハイジは裁判員 人又オババは大学生」をいただく
「傾聴猫又日記」の平野さんが、「猫又ハイジは裁判員 人又オババは大学生」を書かれ、このほど送ってくださった。平野さんの本は真っ直ぐでしめっぽい迷いがなく痛快だ。
教師を長年勤められ、退職されてから西鶴を学びに早稲田大学の学生になっておられる。そこでの人間観や社会観を猫又ハイジと野次喜多道中よろしくのかけあいでつづられ魅力的だ。
まだ途中なのだが、全部読み終わったら、あらためて本の紹介をしたいです。