お祭りの準備

31日は地区のお祭りの準備の話し合いがあるので、公民館に集まるようにと何日か前に回覧板が回ってきた。今年は私がいる地域がお祭りの当番なのだという。


なんだか感無量。というのは、10年前、この地域が祭りの当番になっていて、この時、夫は地域の班長だったので、お祭りの準備や当日の活動に、責任を果たそうと頑張っていた。そしてお祭りが終わった二ヵ月後に脳出血で倒れたのだ。
これより10年前に職場で脳梗塞を起こし、そのまま仕事をやめてこの地に引っ越してきたわけなのだが、脳梗塞の後遺症で知力も体力も衰えていたし、ここの土地の感覚にもまだなじんでいなかった時期だったから、何かと負担が大きかったのではないかと思う。一緒にお祭りの準備をされたある主婦の方が、私に「ご主人、お祭りの重荷で倒れたんだと思うわよ。よくわからないままあれこれすっごい頑張っておられたもの」と言われたっけ。


それはともかく
31日に話し合いの時間に間にあうように病院を早く出て公民館に駆けつけた。人数が少ないので、一人でも不参加になると出た方の負担が増大する。お祭りの頃には夫は自宅介護になっているだろうし、出来れば免除してもらいたかったがそうもいかない。


数分遅れたが、もう皆さん集まって話し合いがはじまっていた。隣りに、10年前の時、何かと力になって下さった主婦の方がおられたので、10年前のことを話すと、「ああ、あれから10年なんですね。つまり、お祭りの当番は10年ごとに回ってくるのね」と言われた。


ほんとに感無量だ。この10年の間に、我が家は夫が今のような状態になっているし、50代の若さで亡くなられた主婦の方、離婚をされ夫が出ていかれた方が二人、そして当時小さかった近所のこどもさんは、大学生が一人と社会人になった子が三人だ。


次の10年後のお祭りには、私も夫も空から見ることになっているかもしれない。(え? 地獄から? ありかも・・・)